不動産の貸付を始めたら…
今日から4日間ぐらいにわたって、定期刊行物の中で改めて勉強したものを書いていきたいと思います。
定期刊行物による知識のブラッシュアップは本当に必要だと思います。新たな発見も有りますし。
サラリーマンの副業として人気の貸家。まず人に不動産を貸したらどうなるのでしょうか?
不動産を貸して、それによって収入が発生する(家賃)と不動産所得が発生する事になります。給与に不動産所得を加えた(又は損失の時はマイナスした)所得に対して税金がかかってきます。
不動産の貸付業を始めた時、その他に事業等していなかった場合、「開廃業等の届出書」を開廃業の日から1ヶ月以内、青色申告の承認申請書を業務を開始した日から2ヶ月以内(業務開始がその年の1月15日以前の場合は3月15日)に提出する事になります(青色を提出しない場合は、白色になります(白色申告については、今回のブログで取り上げません))。
青色申告の特典として青色申告控除(10万円又は65万円)や青色事業専従者給与(生計を一にする親族を雇った場合に出す給与を経費とする)を使う事が出来ます。
しかし、不動産の貸付について、これらの特典を無制限に認めている訳では有りません。不動産の貸付はワンルームの貸付からビル一頭を貸付している場合など、規模が小さいものから大きなものまで存在します。
そこで、事業としてやっている事業的規模の場合は、青色申告控除で65万円を認め、青色事業専従者給与も認める事としています。
では事業的規模とは何処で判断するのか?と言う話になってきます。
これは一般的に「5棟10室基準」と呼ばれる基準が有ります。
1.貸間、アパート等については、貸与することのできる独立した室数がおおむね10室以上であること。
2.独立家屋の貸付けについては、おおむね5棟以上であること。
このどちらかに当てはまっていれば、事業的規模と判断されます。
所得税には大きなメリットですが、個人事業税がかかってくるのも「事業的規模」と言われており(但し、所得税の事業的規模と個人事業税の事業的規模は異なる)、デメリットが有るのも確かです。
不動産の貸付を始めた頃は気にしなくても良いかも知れませんが、増えてきたら気にする必要が出てきます。
もし、分かりにくい方がいらっしゃる時は、お近くの税務署又は顧問税理士にご相談ください。
ではでは。
大阪市西区の税理士・FP事務所、門田会計事務所。
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